セールスコピーライターの心得




 

「すっかり忘れていたところ、DMを送っていただいてありがとうございました」。
私がお客様から貰った手紙の一文です。

私は以前勤めていた会社で、流出客にDMを送付したことがありました。そのDMの内容物(セールスレター)を読んだお客様が再度商品を購入し、先ほどの手紙を送ってくださったのです。

私はこの経験を通じて、セールスのやり方一つで感謝されることを知りました。
それからというもの、私はセールスレターを書くとき、「お客様からお礼状が来るものを書こう」という意識を持つようになりました。「来なくてもいいけれど、来たら嬉しいな」と、心のどこかで思っています。そういう意識があれば、誇大表現やウソを書こうなんて思いません。誠実なセールスレターを書くようになります。

セールスレターは書き手の姿勢や考え方が反映されます。レター一つで、人間性まで見えてしまうのです。
セールスレターを書く人は、自分の心に恥じないレターを書くことが何よりも大切なのです。






「セールスレターを楽しみにしているお客様なんていない」と思っていませんか? そんなことはありません。書き方一つ、届け方一つで、たとえセールスレターであっても、楽しみに待ってくれる人は現れます。

以前勤めていた会社で、入浴剤のセールスレターを作った時の話です。
ある女性スタッフがセールスレターを書きました。ちょうど、ターゲット客が「毎日働くお母さん」だったので、彼女はピッタリでした。
そこで、彼女の家族構成と日常を綴り、「お母さんは、お母さんで大変なのです。そんな忙しい自分にホッと心を休める時間を作りませんか?」と、入浴剤を勧めたのです。

そして、レターの最後には、追伸を2つ書きました。

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追伸1 《まかり間違って、旦那様がこの手紙を読まれている場合》
奥様思いの旦那様ですね。日頃家族のために働いている奥様に入浴剤をプレゼントして、ねぎらってあげてください。

追伸2 《まかり間違って、息子、娘さんが読まれている場合》
お母さん思いの、息子、娘さんですね。きっと、お母さんは、他の誰からのプレゼントより喜ばれると思います。ぜひ、お母さんにプレゼントしてあげてくださいね。

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と、こんな具合です。遊び心満載ですよね。

それから2度に渡り、セールスレターを送りました。それぞれに、また遊び心を加えました。
2度目のセールスレターでは、女性スタッフが号泣している写真から始まります。
3度目は嬉しさのあまり両手を広げて喜んでいる写真から始まります。
どれも、ビジュアル的に笑える内容になっています。

詳しく書くと長くなるので割愛しますが、これらのセールスレターを送り続けた結果、お客様から不思議な反応が出始めました。
「毎月届けられる手紙が楽しみでしかたないの」「毎回笑わせてもらっています」という声がいくつも寄せられたのです。
お客様は、売り込みであるセールスレターが届くのを楽しみにしていると言うのです。

私はこの経験を通じて、売り込みも、やり方次第では人間関係を築くツールにも成りえるのだと気づきました。そして、お客様に売り込みを楽しませることもできるのだと。
商品は高額な入浴剤にも関わらず、1度目のセールスレターで完売しました。さらに追加納品し、2度、3度目のセールスレターでも販売したところ、それも完売しました。

ただのセールスレターでは、いつか飽きられますが、ユーモアや遊び心のあるセールスレターは、読む人を楽しませながら人間関をも築きます。それは、成約率にも好影響を与えます。

遊び心のあるものを書きましょう、と言うつもりはありません。お客様層や商品によっては、遊び心を出さないほうが良い場合もあります。ただ、大事なのは、書き方一つで、あなたのセールスレターを楽しみに待つお客様はいる“という事実です。
あなたもぜひ、セールス+αのセールスレターを作ってみてはいかがでしょうか。



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