人は必要性の高いものから、優先して消費を行います。
命や生活に関わることであれば、すぐにでもお金を払い解決しようとするでしょう。
ただし、必要性に気づいていればです。
必要性に気づいていなければ、消費行動はとりません。
人は必要性に気づいたとき、初めて消費行動をとるのです。
商人から見て、お客様にはこの商品が必要であると分かっていても、お客様自身がその必要性に気づいていないことがあります。
その場合、商人はお客様に必要性を教えてあげなくてはいけません。
たとえば、病院に行き定期検査を受けたとします。
診断の結果、医者からガンが見つかったと告げられ、治療を勧められたら、どうしますか?
どんなに高額であっても治療を受けるはずです。
医者から治療をする必要性を教えられ、治療費を払うことになったわけです。
それまでは、検査費以外払うつもりはなかったとしてもです。
このように、お客様が気づいていない必要性を教えることで、消費を促すことができます。
もう一つ、話をしましょう。
私の知るA社は、廃水処理対策のサービスを販売しています。
しかし、A社の社長いわく、適切な対策を講じている企業は少なく、そのため、余計なリスクを背負い、コストまで発生しているそうです。
A社は新規開拓をする際、適切な対策が必要であることを綴ったDMを送付しています。A社は、そのDMを送付するだけで、仕事の依頼が入ってきます。必要性を教えた結果、消費を促したのです。
商人は、必要性に気づいているお客様を追うだけではいけません。
必要性に気づいていないお客様に、必要性を教えることも大切な仕事です。
その結果、欲求を生み出し、消費を創造することができるのです。